シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

『アメリカン・アヴァンガルド・ムーヴィ』

johnfante2016-12-01

編著『アメリカン・アヴァンガルド・ムーヴィ』(森話社西村智弘共編)が刊行されました。
論者10人による論集で、戦前から現代に至るアメリカ映画/美術のオルタナティヴな系譜を探っています。



<内容>
マヤ・デレン、ペーター・クーベルカアンディ・ウォーホル、スタン・ヴァンダービーク、マイケル・スノウ、ロバート・スミッソン、ジェームス・ベニング、ジョナス・メカス───。
世界中からアメリカに集結した才能は、シュルレアリスムからミニマリズム、パフォーミング・アーツ、コンセプチュアル・アートなど、ジャンルの境界を越え、サイケデリック・カルチャーなどを巻き込みながら、視覚、身体、媒体の本質を追求し、映像表現のさらなる深化と拡張をもたらした。


<目次>
[1]
モダニズムの臨界点と、その先へ──アメリカ実験映画の史的考察=越後谷卓司
民族誌家としてのアーティスト──マヤ・デレンヴードゥー信仰=金子 遊
ペーター・クーベルカ PETER KUBELKA──伝説の映画作家=太田 曜


[2]
アンディ・ウォーホルの映画──ありのままの美学=西村智弘
パフォーマンスとしてのエクスパンデッド・シネマ=ジュリアン・ロス
マイケル・スノウ再考──スーパーインポーズの再帰性=阪本裕文


[3]
異鳴的うなり──ロバート・スミッソン『スパイラル・ジェッティ』=平倉 圭
不在の人物とその表象──ジェームス・ベニング『ステンプル・パス』=吉田孝行
アメリカ/実験映画/現況=西川智也
前衛を分かち合う場所──アンソロジー・フィルム・アーカイヴス=岡田秀則
「エッセンシャル・シネマ・レパートリー」全映画リスト


日本におけるアメリカ実験映画の受容──あとがきにかえて=西村智弘
あとがき=金子 遊