シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

ダルデンヌ兄弟インタビュー

世界的な映画の巨匠として知られるジャン=ピエール・ダルデンヌと、リュック・ダルデンヌの兄弟にインタビューしました。

http://webneo.org/archives/48341

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もとはドキュメンタリー畑の出身であることはあまり知られていない。1970年代半ばからベルギーのブリュッセルを拠点に、労働者の団地における都市計画の問題、レジスタンス活動、ゼネストポーランド移民をテーマにした社会派のドキュメンタリー映画を撮りつづけた。1996年に発表した『イゴールの約束』と1999年の『ロゼッタ』で世界的な評価をかため、その後は、手持ちカメラと長まわしを特徴とするスタイルの劇映画を発表しつづけている。

 新作『その手に触れるまで』(19)は、ベルギーに暮らす13歳のムスリムの少年が、イスラムの指導者に感化されて、過激な思想に染まっていく姿を描いている。新型コロナ・ウィルス流行の影響で来日は果たせなかったが、オンライン会議のシステムで、自宅ににいるダルデンヌ兄弟に単独インタビューを試みた。申し合わせたかのように、交互に質問に流暢に答えてくださった2人は、映画の巨匠というよりも、書棚に囲まれた机に座るヨーロッパの知識人という風情であった。

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