ゾディアック ③

johnfante2007-05-09


最後の手紙


71年3月、ロサンゼルスの「タイムズ」紙に手紙が届いた。こんな書き出しだった。
「制服の連中がおれをつかまえる気なら、尻の穴をきゅっとひきしめてかかってこい」
そして、こんな風に終わっていた。「おれがこれを『タイムズ』に出した理由が分かるか。お前んとこなら他と違って、裏のページで小さく扱うようなこともないからよ」
丸の十字の署名があり、数字の17と+の符号が続けてあった。


74年に入って、サンフランシスコ警察にゾディアックから手紙が送られてきた。
それによれば、彼は今までに37人を殺しており、新聞でもっと大きく扱わなければ「なにかすさまじいことをやらかす」と述べていた。警察の調べで、これが以前の手紙と同じ筆跡だと判明した。


78年には、サンフランシスコの「クロニクル」紙に手紙が届いた。これが最後の手紙だと考えられている。
「おれはゾディアックだ」で始まる短い手紙で、差出人は捜査官のデイヴィッド・トスチ(David Toschi)を名指し、嘲弄している。また、手紙の最後には「おれについての映画がいつ作られるか待っている。誰かおれの役を演じるのか」と書いている。
その後、ゾディアックは忽然と姿を消してしまった。


有力な容疑者

この続きはcodocで購入