シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

群像9月号に論考

文芸誌「群像」の2020年9月号に評論を寄せました。「戦争への想像力」という特集。
当方は「戦場(いくさば)のホモ・ルーデンス」というタイトルで、
人類学的な論考を寄せました。

インドネシアのスンバ島で見たパソーラ(騎馬戦)と、弓矢と槍でたたかうパプアニューギニアの未開戦から、そして現代のドローン戦争まで、「戦士=遊ぶ人間」の側面を掘り起こしてます

http://gunzo.kodansha.co.jp/55737/58811.html

I wrote a critical essay about Homo Ludens in Sumba island & New Guinea for this literary magazine.

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『死霊魂』パンフレット

東京から劇場公開がはじまったワン・ビン監督の『死霊魂』
8時間半の重量級の作品ですが、パンフレットも読み応えあります

シナリオ採録、監督インタビュー、解説、時代背景のほか、当方が執筆した6000字の評論「光の叙事詩ー『死霊魂』の語り部とその記憶」など、盛りだくさんの内容です

8時間の映画を見終えたあと、「いったい自分が見たものはなんだったのか」と自問するアナタは、きっとこのパンフが欲しくなる…
 
 

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レディオ湘南に出演

慶應SFCの「音像工房」というサークルが制作している、レディオ湘南(FM83.1)の「ユニバーシティ・スタジオ KEIO BACKSTREET」というラジオ番組 にゲスト出演しました。


詳細は下記です。

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「今回のFMラジオ
#ユニスタ は特別ゲスト回
映像作家でSFCの講師である
金子遊先生と映画監督で現役SFC生の鈴木トウサさんと一緒にお送りします! 映画や映像に興味のある方はもちろん、誰でも聞いて損なしです! 8/21 18:05〜 放送をお楽しみに。 ここからも聴けます→

東京ドキュメンタリー映画祭 in OSAKA

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東京ドキュメンタリー映画祭 in OSAKA

2020年8月29日(土)から9月4日(金)の1週間、シアターセブン(大阪)で、長編・短編34本を一挙に上映します!!!


公式サイト
http://tdff-neoneo.com/

「東京ドキュメンタリー映画祭」がついに大阪上陸! 過去2年の映画祭から話題になった作品をセレクション 関西在住作家の特別上映や「大阪観客賞」も開催します 映画やテレビ、ネットの垣根を越えて、ドキュメンタリーが一堂に会する場を目指し「東京ドキュメンタリー映画祭」が始まったのは、2018 年のことでした。動画配信やSNSスマートフォンの発達で、かつてなく映像製作が身近になるなか、現代アートやフェイクの手法を取り入れスタイルを追求する作品や、在日コリアンアイヌ、基地や外国人労働者の問題といった硬派なテーマを深堀りする作品など、ドキュメンタリーの多様性や可能性を感じさせる作品が数多く集まりました。 大阪では、過去2 回の映画祭で再上映が熱望された作品を上映するほか、関西に縁のある作家や作品の上映を加え、新たに大阪のお客さまが選ぶ「大阪観客賞」も設定します。劇場で魅力的な作品と出会い、監督と話し、翌年は作り手としてみなさんがこの映画祭に戻ってくる…そんなドキュメンタリーの新たな“ 創造の場” になることを願っています! 佐藤寛朗(プログラムディレクター・neoneo 編集室)

 

 
 
〈長編〉
①『日常対話』(監督:黄恵偵/2016年/88分)
②『アイたちの学校』(監督:高賛侑/2019年/99分)
③『辺野古抄』(監督:八島輝京/2018年/132分)
④『つれ潮』(監督:山内光枝/2018年/83分)
⑤『発酵する民』(監督:平野隆章/2019年/97分)
⑥『とりもどす -囚われのアイヌ遺骨-』(監督:藤野知明/2019年/100分)
⑦『調査屋マオさんの恋文』(監督:今井いおり/2019年/84分)
⑧『双子暦記・私小説』(監督:原將人/2018年/110分)
⑨『戦後中国残留婦人考 問縁・愛縁』(監督:王乃真/2018年/135分)
⑩『破天荒ボクサー』(監督:武田倫和 / 2017年 / 115分 )

〈短編〉

①テレビが映す人の “性”
『出櫃(カミングアウト) 〜中国・LGBTの叫び〜』(監督:房満満/2019年/54分)
『大黒座ベイ・ブルース』(監督:湊寛/2019年/45分)

②少女たちの戦い -台湾・香港編-
『西索米 〜人の最期に付き添う女たち〜』(監督:黄威勝、賀照縈/2017年/30分)
『巨大中国と戦う “民主の女神” 〜香港 オタク少女の青春日記〜』(監督:中村航/2017年/59分)

③森と農のある暮らし
ユートピア』(監督:梁貴恵/2019年/27分)
『ビューティフル・ビーキーパー きれいな蜂飼い』(監督:きたむらゆうじ/2019年/25分)
『森の守り人 ~イサムの場合~』(監督:中井信介/2019年/53分)

④アフリカを知る
『リアル・ギャングスターズ』(監督:永井陽右/2017年/17分)
『マッガビット ~雨を待つ季節~』(監督:松村圭一郎/2016年/28分)
『トホス』(監督:村津蘭/2017年/27分)

⑤沖縄の声を聴く
『Reunite with My Past Self in Okinawa ~沖縄で過去の自分と出会って~』(監督:比嘉賢多/2018年/18分)
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』(監督:湯本雅典/2019年/61分)

⑥21世紀の難民たち
『かぞくの証明』(監督:岩崎祐/2019年/34分)
『ビニールハウスは家じゃない(This is not a house)』(監督:セ・アル・マムン、ジョン・ソヒ/2018年/53分)

⑦2018年 短編・中編傑作選
『凶暴なまでの沈黙』(監督:ヴァンサン・ギルベール/2016年/20分)
『影の由来』(監督:波田野州平/2017年/27分)
『山河の子』(監督:胡旭彤/2017年/57分)


〈特集 民族誌映画〉

①川瀬慈特集 エチオピアの芸能・音楽・憑依儀礼
『ラリベロッチ -終わりなき祝福を生きる-』(2005年/30分)
『僕らの時代は』(2006年/43分)
『精霊の馬』(2012年/28分)

②『森のムラブリ』(監督:金子遊/2019年/85分)


〈大阪特別プログラム〉

①金稔万監督特集
『釜の住民票を返せ!2011』(2011年/50分)
龍王宮の記憶』(2016年/51分)

②『長居青春酔夢歌』(監督:佐藤零郎/2009年/69分)

 

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上映スケジュール
8/29(土) 11:00 短編①
テレビが映す人の “性”
『出櫃(カミングアウト) 〜中国・LGBTの叫び〜』
 ※2019年短編部門グランプリ
『大黒座ベイ・ブルース』
13:30 短編②
少女たちの戦い -台湾・香港編-
『西索米 〜人の最期に付き添う女たち〜』
 ※2018年短編部門観客賞
『巨大中国と戦う “民主の女神” 〜香港 オタク少女の青春日記〜』
16:00 長編①
『日常対話』
8/30(日) 11:00 長編②
『アイたちの学校』
13:30 長編③
辺野古抄』
 ※2018年長編部門観客賞
16:00 大阪特別①
関西在住作家〜金稔万監督特集
『釜の住民票を返せ!2011』
龍王宮の記憶』
8/31(月) 11:00 長編④
『つれ潮』
 ※2019年短編部門観客賞
13:30 短編③
森と農のある暮らし
ユートピア
『ビューティフル・ビーキーパー きれいな蜂飼い』
『森の守り人 ~イサムの場合~』
16:00 長編⑤
『発酵する民』
9/1(火) 11:00 長編⑥
『とりもどす -囚われのアイヌ遺骨-』
13:30 短編④
アフリカを知る
『リアル・ギャングスターズ』
『マッガビット ~雨を待つ季節~』
『トホス』
 ※2018年短編部門奨励賞
16:00 特集 民族誌映画①
川瀬慈特集 エチオピアの芸能・音楽・憑依儀礼
『ラリベロッチ -終わりなき祝福を生きる-』
『僕らの時代は』
『精霊の馬』
9/2(水) 11:00 短編⑤
沖縄の声を聴く
『Reunite with My Past Self in Okinawa ~沖縄で過去の自分と出会って~』
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』
 ※2019年短編部門準グランプリ
13:30 短編⑥
21世紀の難民たち
『かぞくの証明』
 ※2019年短編部門観客賞
『ビニールハウスは家じゃない(This is not a house)』
16:00 大阪特別②
関西在住作家〜佐藤零郎
『長居青春酔夢歌』
9/3(木) 11:00 長編⑦
『調査屋マオさんの恋文』
 ※2019年長編部門グランプリ
13:30 長編⑧
『双子暦記・私小説
 ※2018年長編部門グランプリ
16:00 特集 民族誌映画②
『森のムラブリ』
9/4(金) 11:00 長編⑨
『戦後中国残留婦人考 問縁・愛縁』
13:30 短編⑦
2018年 短編・中編傑作選
『凶暴なまでの沈黙』
 ※2018年短編部門奨励賞
『影の由来』
 ※2018年短編部門グランプリ
『山河の子』
16:00 長編⑩
『破天荒ボクサー』
 ※2018年長編部門準グランプリ
料金
一般 1,300円
シニア 1,100円
学生 1,000円
小学生以下 700円
会員 1,000円
★お得な3回券:3,300円
※特別興行につき劇場招待券は使用できません(サポート鑑賞券は使用可)
★入場システム、サービスデー・その他割引

『アボガドの固さ』にコメント

城真也監督の映画『アボガドの固さ』にコメントしました。
それがYahoo!ニュースと映画ナタリーに掲載されました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/191c0c6d0eb450ee0b97169aa3b09ca9c9fa208f

https://natalie.mu/eiga/news/391883

 

金子遊(批評家・映像作家)コメント

大胆に望遠と広角を使いわける、城真也監督のキレのいい切り返しショットが印象的。ロングテイクを使った独特の空間構築に、ハッと息を飲む。若者が集う居酒屋のシーンや、元カノの母親との気まずい対話など、じっと見詰めるような長まわしで俳優陣の素の部分を引きだしている。気づいたら、ダメ青年の鈍感で勘違いな恋愛模様に引きこまれているが、ビターでアーティスティックな後味を残す要注目作だ。

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ABCの選書フェア

青山ブックセンター本店の夏恒例の選書フェア「180人が、この夏おすすめする一冊」がスタート
今年もコメントを寄せました。

選書はフィリップ・デスコラ著『自然と文化を超えて』(水声社
お買い物をすると、総勢180名による、全コメント掲載の冊子をプレゼントだとか

https://twitter.com/Aoyama_book/status/1292656769391398912

 

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大森康宏インタビュー

映像人類学者の大森康宏さんにインタビューしました。

フランス留学、ジャン・ルーシュに師事、ジプシー・マヌーシュの映画を製作、バリ島の祭祀からイタコのドキュメンタリーまで、大森さんのプロフィールを詳しくお聞きしました。

http://webneo.org/archives/48470

 

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38人のゴダール論収めた書籍発売

「フィルムメーカーズ21 ジャン=リュック・ゴダール」ですが、書籍販売とシンポジウムの件がYahoo!ニュースで記事になっていました。

 

「38人のゴダール論収めた書籍発売、発刊記念シンポジウムに佐々木敦深田晃司」(Yahoo!ニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f687e012309a8b38238b507b6d047b82535bfa3b

https://natalie.mu/eiga/news/389671

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書籍「フィルムメーカーズ 21 ジャン=リュック・ゴダール」が8月15日に発売されることを記念して、明日7月31日と8月1日に東京のアテネ・フランセ文化センターで「ジャン=リュック・ゴダール 映画史 全8章」の上映とシンポジウムが行われる。

勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」「イメージの本」などで知られるジャン=リュック・ゴダール。「フィルムメーカーズ 21 ジャン=リュック・ゴダール」は、38名の日本人によるゴダール論で構成されており、価格は税込2970円だ。

7月31日のシンポジウムには本書の責任編集を担当した佐々木敦のほか、西田宣善、金子遊、清原惟、8月1日には佐々木に加え深田晃司、荻野洋一、児玉美月が登壇する。

チケットは上映の1時間前から当日分を販売。詳細についてはアテネ・フランセ文化センター公式サイトで確認を。

「フィルムメーカーズ 21 ジャン=リュック・ゴダール」発刊記念上映会とシンポジウム

2020年7月31日(金)、8月1日(土) 東京都

アテネ・フランセ文化センター 料金:一般 2500円 / 学生、シニア 2000円 / アテネ・フランセ文化センター会員 1500円 <上映作品> 「ジャン=リュック・ゴダール 映画史 全8章」

<上映スケジュール> 13:30~ 第1章=1A「すべての歴史」 第2章=1B「ただ一つの歴史」 15:10~ 第3章=2A「映画だけが」 第4章=2B「命がけの美」 第5章=3A「絶対の貨幣」 第6章=3B「新たな波」 17:10~ 第7章=4A「宇宙のコントロール」 第8章=4B「徴(しるし)は至る所に」

18:30~シンポジウム開催 7月31日 シンポジウム登壇者 佐々木敦(「フィルムメーカーズ 21 ジャン=リュック・ゴダール」責任編集) 西田宣善(映画プロデューサー、「フィルムメーカーズ」シリーズ企画編集) 金子遊(映像作家、批評家) 清原惟(映画監督)

8月1日 シンポジウム登壇者 佐々木敦 深田晃司(映画監督) 荻野洋一(映画批評家、映画監督) 児玉美月(映画執筆家

『大海原のソングライン 』トーク

『大海原のソングライン 』初日トークイベント
石村智(人類学者)×金子遊(批評家)

オセアニアの研究者である石村さんと、映像とフォークロアを研究する金子さんの対談。
作品の理解が深まること間違いなし。
公式サイトにはコメントを寄せました。

8/1(土)11時の回上映後、シアター・イメージフォーラムにて
moolin-production.co.jp/songline/event

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『ゴダール映画史』シンポジウム

「フィルムメーカーズ㉑ ジャン=リュック・ゴダール」の刊行を記念して、7/31(金)に『ゴダール 映画史 全8章』の上映がアテネ・フランセであります
上映後、18時半からのシンポジウムに、佐々木敦さん、西田宣善さん、清原惟監督とともに登壇します。よろしくお願いします〜

http://www.athenee.net/culturalcenter/program/go/godard.html


I'll appear on the symposium about Jean-luc Godard on July 31 at Athenee Francais Cultural Center.

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『フィルムメーカーズ㉑ ジャン=リュック・ゴダール』刊行記念
上映とシンポジウム

7月31日(金)、8月1日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター 共催:オムロ

2020年1月8日から3月1日にかけてシネマテーク・フランセーズで行われゴダール全作品の上映は、ゴダールの60年以上に及ぶ全仕事を俯瞰する試みであった。
本企画は、38名の日本人執筆陣によるジャン=リュック・ゴダール論により構成された「フィルムメーカーズ㉑ ジャン=リュック・ゴダール」の刊行に関連して日本におけるゴダールの評価の現在を検証するものである。

7月31日(金)
ジャン=リュック・ゴダール 映画史 全8章』(268分)

13:30 第1章=1A「すべての歴史」(51分)
第2章=1B「ただ一つの歴史」(42分)(計93分)
15:10 第3章=2A「映画だけが」(27分)
第4章=2B「命がけの美」(29分)
第5章=3A「絶対の貨幣」(27分)
第6章=3B「新たな波」(27分)(計110分)
17:10 第7章=4A「宇宙のコントロール(28分)
第8章=4B「徴(しるし)は至る所に」(37分)(計65分)
18:30 シンポジウム:
佐々木敦(「フィルムメーカーズ㉑ ジャン=リュック・ゴダール」責任編集)、西田宣善(「フィルムメーカーズ」シリーズ企画編集)、
金子遊(批評家・映像作家)、清原惟(映画監督)