シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

ツァイ・ミンリャンのVR映画評

シアターコモンズのサイトに、ツァイ・ミンリャンVR映画についてレビューを書きました。
VR映画は初めての体験でしたが、未来の映像の可能性を感じさせるのに十分な傑作。また、映画の起源についての本質的な考察もうながされました。

シネマの起源を映すVR映画──ツァイ・ミンリャン『蘭若寺の住人』 評

https://note.com/tct20_archives/n/n2e87496cba4d

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新著『光学のエスノグラフィ』刊

単著『光学のエスノグラフィ フィールドワーク/映画批評』(森話社)が刊行されました。
ここ数年に書いた文章を集めたものですが、映画とフィールドワークを一緒くたになった、ちょっと類をみない本になっていると思います。
カバー写真は、ジャワ島の憑依儀礼のジャティランです。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784864051606

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<紹介>
撮ること、観ること、考えること──。
これらの営みの総体として、映画は形成されている。
ロバート・フラハティからジャン・ルーシュへと連なる映像人類学をはじめ、アピチャッポン・ウィーラセタクン王兵ツァイ・ミンリャンエドワード・ヤンといったアジアの映画作家まで、人類学的フィールドワークと映画批評を横断し、映像のなかに個を超えた人類の歴史、習俗、営みを見出す。
サントリー学芸賞受賞作『映像の境域』を発展させた批評の新地平。

<目次>

【1 光学的イメージの旅】
   1 民族誌家としてのアーティスト──マヤ・デレンヴードゥー信仰
   2 ツァイ・ミンリャン、時間を描く画家
   3 アピチャッポンと東北の森
   4 亜熱帯のコスモポリタン──エドワード・ヤン
   5 台南とシュルレアリスム──『日曜日の散歩者』

【2 民族誌映画のフィールド】
   6 神話を彫塑する──ロバート・フラハティ
   7 エスノフィクションの方法──ジャン・ルーシュ
   8 久高島のコスモロジー
   9 むきだしの縄文──『海の産屋』と『廻り神楽』

【3 革命と戦争の世紀】
   10 革命の民族誌──ストローブ゠ユイレ論
   11 光の叙事詩 王兵の『鉄西区』と『死霊魂』
   12 リティ・パンと七つの外部記憶
   13 ポスト東欧革命の映像──チェコマケドニアボスニア
   14 ソーシャル・デザインとしての太陽花占拠

『軌跡』no.2

多摩美術大学アート・アーカイブ・センターの研究誌『軌跡』no.2が刊行されました。

そこに、港千尋×金子遊の対談「写真と人類学」が掲載されています。
シンポジウムの採録ですが、わたしは写真入りで、ベナンヴードゥー儀礼の話とジャン・ルーシュ、それにリティ・パンの映画とクメール・ルージュの話などをしています。
https://twitter.com/tamabi_aac/status/1372347187925970945

https://aac.tamabi.ac.jp/journal.html

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6/20グループ現代の配信番組

約1年つづいたグループ現代の配信記念番組が、今夜フィナーレ

 
6/20(日)19時~第10弾「レッジョの町と自由の森」開催!
前半は第10弾配信作品の紹介、後半は全配信作品を解説した批評家の金子遊より、ベスト5を紹介します。
 
参加無料、案内ページはPeatixでこちら
あるいは、時間になったらこちらから参加

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フェスティバル/トーキョーに劇評

フェスティバル/トーキョーのwebサイトに劇評を書きました。

シンガポールの映像演劇が描く癒しとしてのアニミズム
――テアター・エカマトラ『Berak』評
文・
金子 遊

コロナ禍のなか、東南アジアから届いた映像演劇に、アート映画の新たな可能性と現代のアニミズムを見る

https://www.festival-tokyo.jp/media/ft20/berak_review

 

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『犬は歌わない』公開インタビュー

ドキュメンタリー映画『犬は歌わない』イベント情報

公開直前!監督インタビュー!!
6月10日(木) 21:00~ ムーリンプロダクションyoutubeチャンネルにて中継いたします。

https://www.youtube.com/watch?v=E4sFH5AFSoc


ゲスト:エルザ・クレムザー&レヴィン・ペーター監督
聞き手:批評家・金子遊さん

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5/28「学び」オンライン番組出演

5/28(木)19時〜グループ現代のオンライン番組「ずっと学びについて考えてきた」に出演します。

詳細が掲載されたPeatixで申し込むと、オンエア前にお知らせがきます(無料)
https://peatix.com/event/1924179/

番組の予告動画はこちら

www.youtube.com

5/28(金)19時~「ずっと学びについて考えてきた」と題して第9弾オンラインイベントも開催します!

【出演者】

藤原和博さん(和田中学校元校長)

太田直子さん(『まなぶ』監督)

筒井勝彦さん(『風のなかで』監督)

金子遊さん(批評家)

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録画はこちらで観られます

www.youtube.com

水声社のメルマガにエッセイ

水声社のメルマガ「コメット通信」vol.8に、「文化人類学(者)との出会い」というエッセイを書きました。
大学時代に、文化人類学に出会ったころについて書いています。

 

http://www.suiseisha.net/_sys/wp/wp-content/uploads/2021/03/%E3%82%B3%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%88%E9%80%9A%E4%BF%A1%E7%AC%AC8%E5%8F%B7.pdf

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5/22 谷川健一生誕100年シンポジウム

5/22(土)に「谷川健一生誕100年」シンポジウムで、報告とシンポジウムに出ます。
「報告」では、南島で撮影した写真を見せながら、自著を朗読したり、サウンド・アーティストの津田貴司さんとコラボしたりします。
http://chimei.people.co.jp/chimeiken/1126/

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日本地名研究所創設40周年・初代所長 谷川健一生誕100年
第40回全国地名研究者大会

日時:2021年5月22日(土)・23日(日)

会場:川崎市役所第4庁舎 2階ホール 川崎市川崎区宮本町3番地3

テーマ:谷川民俗学の可能性 —小さきものの声をきく—

スケジュール:

1日目 5月22日(土) 受付9時30分  開会10時

基調講演

「谷川民俗学の現代的意義 —萃点としての地名の発見—」

日本地名研究所 所長 金田久璋

記念講演

「父 谷川健一の人と学問」

早稲田大学教授  谷川章雄

 

報告1  「世界民俗学のなかの谷川健一」  島村恭則

報告2  「マクロネシアの渚」       金子 遊

報告3  「谷川健一と沖縄」          川島健

報告4   「あの世の恋」          谷川ゆに

シンポジウム:

島村恭則・金子 遊・川島健二・谷川ゆに・谷川章雄・金田久璋

司会 小田富英

大会終了後 レセプション 会場 中華料理 煌蘭 駅前ダイスビル6F

 

2日目 5月23日(日) エクスカーション

午前部 ミニシンポジウム 「日本地名研究所40年のあゆみ」

会場 東海道かわさき宿交流館 4F 多目的ホール

受付 9時30分 開会10時

終了後、交流館内施設見学 同時開催企画展「日本地名研究所40年のあゆみ」

午後部 川崎市キングスカイフロント見学

12時50分 京急川崎駅改札口集合  1時04分 大師線に乗車

大師橋駅下車—大師橋多摩川に沿って歩く—対岸の羽田の町—大師羽田連絡橋工事の様子—殿町地区キングスカイフロント見学—小島新田駅解散(4時頃)