『焼け跡クロニクル』パンフレット解説
パンフレットに解説文を寄せました。4月と5月は横浜、神戸、栃木、川崎、大分、名古屋に場所を移して、上映は続いていく模様です。
『森のムラブリ』掲載情報③
「うそをつかない」「物を盗まない」「人を殺さない」 最後の狩猟民「ムラブリ」(毎日新聞)3/15特集ワイド
出演の伊藤雄馬さんのインタビューが、毎日新聞の東京夕刊に大きく掲載されました。
https://mainichi.jp/articles/20220315/dde/012/030/016000c
web「象のロケット」に『森のムラブリ』の短評が掲載。
3/17に「日本経済新聞」web版の「文化往来」に、監督のインタビューが掲載。執筆は古賀重樹さん。
www.nikkei.com
“「格別な神話や伝説がなく研究対象としては人気がなかったムラブリ族だが、森の民としてのアイデンティティーを持ち続けており、サステイナブルな人類のあり方を学ぶことができる。村に定住した人々にもムラブリ語をしゃべり続け、民族の同一性を保持したいという強い意識がある」と金子は語る。”
3/16に伊藤雄馬 (出演) さんのTokyo Borderless TVの動画インタビューがアップ。
tokyoborderless.tv/?cid=7811
www.youtube.com
「ぴあ」の「水先案内人 村山匡一郎のおすすめ」に、『森のムラブリ』の短評が掲載
朝日新聞の夕刊に監督インタビュー
3/25(金)の「朝日新聞」夕刊に、映画『森のムラブリ』で当方のインタビューが掲載されてました。
取材して下さったのは、編集委員の石飛徳樹さん。ありがとうございます!!!
オンライン版もアップされました。有料ですが、ぜひ
https://www.asahi.com/articles/DA3S15245600.html
『森のムラブリ』掲載情報②
雑誌「SCREEN(スクリーン)」 2022年4月号の新作コーナーで『森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民』が紹介されています。
https://screenstore.jp/shopdetail/000000004252/
WEB「ミニシアターに行こう。」でレビュー掲載。
金子遊監督のインタビュー、伊藤雄馬さんの寄稿コラム、映画評が掲載されています
https://www.kinejunshop.com/items/59589700
金子遊監督と出演の言語学者・伊藤雄馬さんのCinemarcheによる2ショットインタビューが掲載
cinemarche.net
シネマ・ファクトリー、Movie Collectionなどに、監督のオフィシャル・インタビューがWEB掲載。
シネマ・ジャーナルに、『森のムラブリ』の作品紹介が掲載。執筆は景山咲子さん。
cinejour2019ikoufilm.seesaa.net
金子遊監督が、3/15(火)22:00〜レインボータウンFM(88.5MHZ) 「シネマサプリ」に生出演!
http://885fm.jp/
金子遊レトロスペクティヴ
2022.4.1金 - 4.3日
SCOOLシネマテーク Vol.1
金子遊レトロスペクティヴ
SCOOLシネマテークを始動します。
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「映画」をめぐる状況/環境は日々変容し、可能性と厳しさを共に増し続けているように見えます。
今こそ/今あらためて観られるべきユニークな映画作家たちの、上映機会の少ない貴重な作品を含むフィルモグラフィを、なるべくまとまった形で紹介する機会になれば、と思い、この連続企画を立ち上げました。
SCOOLという小規模スペースならではの挑戦的で実験的なプログラムにご期待ください。
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記念すべき第一弾は金子遊監督のレトロスペクティヴです。
最新作『森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民』(3月19日よりイメージフォーラムにて上映)の公開を記念して、鋭利な問題意識と果敢な行動原理を併せ持つこの稀代の批評家/シネアストの過去の作品群を一挙上映します。
ぜひ、ご覧ください。
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佐々木敦
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予約方法:
info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「金子遊レトロスペクティヴ」本文に「名前」「電話番号」「券種:①一回券②三回券③全作品券のいずれか」「ご希望の鑑賞日程(上映後トークの参加ご希望の場合はその日程も)」「枚数」をご記入ください。複数名でご予約の場合、全ての方のお名前と連絡先をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp
企画:佐々木敦、金子遊
主催:SCOOL
自作を語る『映画になった男』
拙作のドキュメンタリー映画『映画になった男』の全国公開に合わせて、neoneo webにエッセイを寄稿しました。
全文、下記から読むことができます。
【自作を語る】天才映画詩人の光と影を描く『映画になった男』 text 金子遊
http://webneo.org/archives/50303
大学に入ったばかりの頃、僕はいつも雑誌「ぴあ」のオフシアター欄をチェックして、アヴァンギャルド映画や実験映画ばかりを観ていた。あるとき、渋谷で伝説的な『初国知所之天皇』(73)が上映されることを知り、渋谷の会場へ観にいったのが最初の原將人体験だった。いまから思えば、それは16ミリフィルムの2面マルチ画面で、108分と見やすい93年版の『初国』だった。当時の僕は、まだ8ミリフィルムで延々と8時間も上映がつづき、監督本人がライブでナレーションとキーボード演奏と歌を加えていく、オリジンとしての『初国』体験を知らないヒヨッコだった。
その数年後に、原將人による初めての劇映画『20世紀ノスタルジア』(97)が公開されて、この人は本当に天才なんだとつくづく思った。まだ劇映画が35ミリフィルムで撮られていた時代に、主演の圓島努(チュンセ)と広末涼子(ポウセ)に小型のビデオカメラをもたせて、自撮りのように撮らせるカメラワークにびっくりした。あとでわかったことだが、それは前作の『百代の過客』(95)などのセルフ・ドキュメンタリー的な手法を劇映画に持ちこんだ大胆さがあった。そのこと以上に、原將人が作詞作曲した「ニューロン・シティ」という曲のなかで、主演のふたりが「ニューロン、バチバチ」「バチバチだよ」と言いあうセリフを聞いて、現代に映像表現における詩人がいるとしたら、この人しかいないと確信した。
その後、僕は原將人にロング・インタビューして個人映画の本(『フィルムメーカーズ 個人映画のつくり方』)を出版し、彼に私淑しながら、8年以上かけて原さんとその家族を撮り、長編ドキュメンタリー『映画になった男』を完成させた。モーツァルトでもゴッホでも「天才」といわれた芸術家が、決して実生活で幸福であったとは限らない。同様に、この現代の映画詩人にも芸術と生活とのあいだで悩み、作品を撮りつづけることの苦労があるのだとわかった。その撮影には痛みがともなったけれど、原將人の全体像を知るためには残すべきだと判断して、僕はあえて影の部分も作品に入れた。『映画になった男』が、原さんのアートを理解するための一助になればいいと願う。
本作では、2009年から2017年の間に、山形国際ドキュメンタリー映画祭、キッド・アイラック・アート・ホール、APIA40、ライブハウス拾得など、さまざまな場所でおこなわれた原將人によるライブ上映の貴重なシーンの数々を記録している。『MI・TA・RI!』(02)や『マテリアル&メモリーズ』(09)などの作品は、原將人自身がライブでキーボードの演奏、歌、ナレーションをつける作品なので、その場でしか成り立たない一回性の芸術作品になっている。映画は複製技術であるはずなのだが、そこに偶然性と即興性を呼びこみ、自分の作品の強度に変えてしまう稀な形態がここにはある。原さんの身に何かあったら二度と観れなくなってしまう作品群を記録に残さなくてはならないと思った。
また、原將人の映画に関わった人物や家族へのインタビューを通して、伝説的な作品の数々を映像で振り返っている。特に原さんのお母さんはその後に認知症が進んでしまったので、この映画に収録したインタビューと親子の対話はかけがえのないものとなった。『映画になった男』には、原さんが京都の上七軒の自宅に保管していた、むかしの新聞記事や雑誌の記事をデータ化して挿入している。2018年にその自宅が火事になってしまい、大事な資料や作品のフィルムが灰燼に帰したことは、原まおり&原將人監督の『焼け跡クロニクル』(22)に詳しい。人生には、予期せぬアクシデントが起きるものだ。貴重な資料群を本作に入れておいて本当によかったと思う。
本作は、原將人が劇映画第2弾『あなたにゐてほしい Soar』(15)を製作しながらも、2000万円の借金を背負い、苦境を脱しようとしていた時期に撮影していた。そして、63歳にして双子の娘が生まれて、京都で新生活をはじめたところも取材した。そこから見えてくるのは、天才映画少年として高校生のときにデビューした映画作家が、50年後に全身全霊をかけて苦闘しながら、1本1本の作品を生みだしていく姿であり、映画にすべてを捧げた潔い人生のかたちである。『初国知所之天皇』のなかに、有名な「まるで映画を見ているようだ」というフレーズがあるが、原さん自身もまた「まるで映画を見ているようだ」とつぶやきながら、70年の人生を生きてきたのだろう。
ふしぎなことに、原將人という人には身辺に映画になるような出来事が次々に起きる。借金まみれで60歳を過ぎてバイト生活を余儀なくされ、双子が生まれ、車で事故を起こし、火事で全身にやけどを負い、家をなくして家族5人で難民のように流浪する。しかし、そこには深刻さや悲惨さよりは、そこはかとない生のユーモアのようなものすら漂っている。僕はその秘密がいったい何であるのか、『映画になった男』の撮影を通じて迫りたいと願った。しかし、撮影する前からそれが何であるのか、わかっていたのかもしれない。葛西善蔵、嘉村磯多、近松秋江、川崎長太郎といった私小説家たちのように、芸術に人生のすべてを捧げた人にしかたどり着くことのできない境地がそこにはある。僕がいくら手を伸ばしても、一生涯手に入れることができないもの。それを原將人は持っている。だから、せめてもの慰めとして、僕は彼の伝記作者になろうと欲したのだ。
『森のムラブリ』掲載情報①
3/10(木)に「学生新聞オンライン」に、金子遊監督×伊藤雄馬のインタビューが掲載れました。
監督 撮影 編集 金子遊・出演 現地コーディネーター 字幕翻訳 伊藤雄馬 さまざまな言葉の重み、そして自然の豊かさを、感じてほしい – 学生新聞オンライン
3/10(木)に映画サイト「シネマルシェ」に、金子遊監督×伊藤雄馬のインタビューが掲載されました。
cinemarche.net
3/6の「ORICON NEWS」に、「ムラブリ族の文字のない言葉を研究する言語学者・伊藤雄馬インタビュー」が掲載されました。
3/1付けのWEBサイト「ミニシアターに行こう。」に、『森のムラブリ』のレビューが掲載れました。
3/1発売、「日本映画navi」の「おすすめの1本」で、『森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民』が紹介されました
『映画になった男』東京&京都スケジュール
アップリンク吉祥寺の【伝説的映画監督、原將人特集上映】の上映スケジュールが出ました! 『映画になった男』は2回上映です。
3/13(日)18:20〜
3/16(水)18:15〜 水曜サービスデイ
3/16は【上映後、舞台あいさつ】登壇者:金子遊(本作監督)の予定です。
詳細&ご予約 https://joji.uplink.co.jp/movie/2022/12754