シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

低利用魚、アカエイを特産品に ひたちなか・海洋高生、カレー試作

johnfante2013-09-21

低利用魚、アカエイを特産品に ひたちなか・海洋高生、カレー試作
2013年8月14日(水) 茨城新聞


インド人シェフの指導を受けながらアカエイの調理に挑む海洋高生徒=ひたちなか市和田町3丁目


市場価値の低いアカエイひたちなか市の新たな特産品に-。県立海洋高(ひたちなか市和田町3丁目、加藤逸男校長)の生徒たちが、地元飲食店と協力して、低利用魚のアカエイを具材としたインドカレーの開発を進めている。今月初旬に調理実習が行われ、飲食店関係者と作ったカレーを試食。関係者からは「思った以上においしい」と好評を得た。今後、商品化を進め、12月にも完成させる予定だ。

アカエイは尾を含めて全長約1メートル。茨城沖では数十メートルの海底で取れる。食用となるひれにはコラーゲンが豊富に含まれ、さっぱりとした白身がおいしい。ただ、見た目の悪さもあり、市場では敬遠されてきた。

アカエイの商品開発に挑むのは、海洋高食品科生徒10人のグループ。主に魚介類の加工や流通などを学ぶ同科は、3年生の課題研究として、低利用魚の加工食品化や美容品開発などに取り組んでいる。これまでにブルーギルの空揚げや、シラスの長期保存などを研究してきた。

今回の共同開発は、土産用のレトルト商品の販売を目指していた同市東大島のインド料理店「曼(まん)陀羅(だら)」が2011年秋、「地元の魚介類を使った商品を作りたい」と、同校に打診したのがきっかけだ。ひたちなか商工会議所や県水産試験場とともに、生徒グループは今年に入って本格的に開発に着手し、調理や意見交換を行ってきた。

調理実習は5日に行われ、生徒8人が同店シェフたちと協力し、6種類のカレーを作って試食。アカエイに下味を付けたものと、下味なしのものに分けて焼き、用意された3種類のルーとそれぞれ混ぜて、どのカレーが商品化できるかの意見を出し合った。

試食した生徒たちは「思ったよりもうまい」と口をそろえ、「下味が付いたほうが合う」「ココナッツ入りのルーは甘すぎる」などと感想を語った。安竜弥さん(17)は「小さく切って食べやすくすれば、(商品化は)いけると思う」と、手応えを感じた様子だった。

同店の統括マネジャー、山崎悟之さん(40)は「予想と違うルーが人気だった。生徒の声を聞いてよかった」と驚き、生徒たちの意見を取り入れた開発を進めるとした。同校の金子遊教諭(39)も「商品として、しっかりしたものを完成させてほしい」と目を細めた。

同商議所は、アカエイが食材として消費者に広がることで、地元漁業への貢献と、地域商業の活性化につながると期待。同商議所の担当者は「将来的には地域の新たな特産品になってくれれば」としている。


http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=13763221991450