柳田國男 日本縦断の旅

やまかわうみ〈Vol.9(2014年)〉総特集 柳田國男・日本縦断の旅

『柳田國男 日本縦断の旅』にて、東日本篇の編者と解説を担当しました。

柳田國男は民俗学の祖でありますが、同時に希代の旅人でもあり、もともと農政官僚であった頃から、列島をくまなく旅する健脚ぶりを披瀝しています。
実地にその土地を見ることが、幅広い柳田民俗学を支えていることは間違いありませんが、同時に若い頃から詩人（歌人）であり、旅先ではそのような視線も顕在化しています。

本書では、柳田の代表的な著作やエッセイから、旅の文章を集めて編みました。私が担当したのは「西日本」ですから、岐阜や三河や三重、そして壱岐や長崎の離島など。
それから、柳田が大旅行をした九州南部、奄美群島、沖縄、宮古に関する文章です。私自身が宮古島、池間島、大神島で撮った貴重な写真も収録しています。