シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

単著『映像の境域 アートフィルム/ワールドシネマ』

johnfante2017-05-28

単著『映像の境域 アートフィルム/ワールドシネマ』が、6/16に刊行されます。
現代詩手帖」に連載した「映像詩の宇宙」を中心に、ラテンアメリカ、アフリカ、グルジア、沖縄などの現代映画論を集成しました。
装画は美術家・石田尚志さんの「渦」。美しいデザインの本になっています。
書店・ネット書店などで予約受付中。


詳細 http://books.rakuten.co.jp/rb/14976635/



【内容情報】(出版社より)
映像と言語、映像と芸術、映像と記録、政治と前衛、土地と伝統、民俗と信仰、その境域にたちあがる現代の相貌。
映像表現の可能性を拡張したアヴァンギャルド映画や、様々な問題を含みこむ現代映画をその背景から捉え直し、イメージの生成を探る渾身の映像論集。

序論 アヴァンギャルドエスノグラフィ ペーター・クーベルカ 

1───映像詩の宇宙
     作家篇 ロバート・フランクイジドール・イズーモーリス・ルメートルギー・ドゥボールクリス・マルケルジョナス・メカス、マリー・メンケン、ジャック・スミス、ハリー・スミス
     理論篇 マヤ・デレンスタン・ブラッケージパゾリーニ松本俊夫ジル・ドゥルーズマルグリット・デュラス

2─01 ヨーロッパとラテンアメリカの往還
     赤きオオカミへの挽歌
     光と声の哲学的エッセイ──パトリシオ・グスマンとクリス・マルケル
     テロティシズム(Terroticism)──性とマージナルの映像

2─02 大きな物語と小さな物語
     現代映画とアメリカス──ホンジュラスリベリア
     海の向こうで戦後がはじまる──アメリカ、イラク、アフガン
     パレスチナと約束の地──神話批判論

2─03 ロシアとグルジアの民俗を描く
     カフカース映画の民話的宇宙──テンギズ・アブラゼ
     ロシア監獄の入れ墨文化──デヴィッド・クローネンバーグ
     現世的な魂の救済──アンドレイ・スビャギンツェフ

2─04 世界と共鳴するオキナワ
     琉球シェイクスピア──中江裕司
     批評の奪還──与那国島の批評家