単著『映像の境域 アートフィルム/ワールドシネマ』が、6/16に刊行されます。
「 現代詩手帖」に連載した「映像詩の宇宙」を中心に、ラテンアメリカ、アフリカ、グルジア、沖縄などの現代映画論を集成しました。
装画は美術家・石田尚志さんの「渦」。美しいデザインの本になっています。
書店・ネット書店などで予約受付中。
詳細 http://books.rakuten.co.jp/rb/14976635/
【内容情報】(出版社より)
映像と言語、映像と芸術、映像と記録、政治と前衛、土地と伝統、民俗と信仰、その境域にたちあがる現代の相貌。
映像表現の可能性を拡張したアヴァンギャルド映画や、様々な問題を含みこむ現代映画をその背景から捉え直し、イメージの生成を探る渾身の映像論集。
序論 アヴァンギャルドとエスノグラフィ ペーター・クーベルカ
1───映像詩の宇宙
作家篇 ロバート・フランク、イジドール・イズー、モーリス・ルメートル、ギー・ドゥボール、クリス・マルケル、ジョナス・メカス、マリー・メンケン、ジャック・スミス、ハリー・スミス
理論篇 マヤ・デレン、スタン・ブラッケージ、パゾリーニ、松本俊夫、ジル・ドゥルーズ、マルグリット・デュラス
2─01 ヨーロッパとラテンアメリカの往還
赤きオオカミへの挽歌
光と声の哲学的エッセイ──パトリシオ・グスマンとクリス・マルケル
テロティシズム(Terroticism)──性とマージナルの映像
2─02 大きな物語と小さな物語
現代映画とアメリカス──ホンジュラス・リベリア
海の向こうで戦後がはじまる──アメリカ、イラク、アフガン
パレスチナと約束の地──神話批判論
2─03 ロシアとグルジアの民俗を描く
カフカース映画の民話的宇宙──テンギズ・アブラゼ
ロシア監獄の入れ墨文化──デヴィッド・クローネンバーグ
現世的な魂の救済──アンドレイ・スビャギンツェフ