シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

ICAS12フィルム・フェスティバル

8/21から28にかけて、ICAS 12フィルム・フェスティバルで、拙作のドキュメンタリー映画『森のムラブリ』 (英語字幕版)がオンライン上映されます。

作品ページ
https://www.eventscribe.net/2021/ICAS12/fsPopup.asp?efp=WVJMU0FUUUU2NDc3&PresentationID=936621&rnd=0.5248684&mode=presinfo

映画祭プログラム
https://cdmcd.co/QMY78m

アジア研究者国際会議が京都で開催され、世界中のアジア学者が一同に会するのですが、さすがに大掛かりなオンライン・プラットホームになっています。
会場内に、受付、映画館、アートギャラリー、シンポジウム会場、カフェ、写真ブースなどが揃っていて、ほとんど小さな町みたい!

ICAS 12フィルム・フェスティバルでは、40本ほどの東南アジア、東アジア、西アジアの短編・長編ドキュメンタリーが上映されます。
コロナのパンデミック がはじまって1年半。バーチャル空間におけるフェスティバルの進化を感じますね。

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8/22「これからのエスノグラフィ(民族誌)」

2021/08/22(日)
中村寛×金子遊
「これからのエスノグラフィ(民族誌)」
アメリカの<周縁>をあるく』(平凡社)刊行記念トークイベント
@本屋B&Bオンライン

イベントのご予約は下記から!
https://bb210822a.peatix.com/

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 同時代の世界。そこで濃厚な存在を示す「アメリカ」をとらえるプロジェクトとして、なぜ「周縁のアメリカ」をフィールドワークするのか? それは地理的にも、社会・文化的にも、「周縁」においてその社会全体の構造――その歪みや亀裂、綻びも含め――がよりわかりやすく現象するからである。
 
2011年から18年まで、アメリカ先住民の地をはじめ、いくつもの信仰や文化に根差したコミュニティーで遭遇したことがらを叙述し探究した紀行文学と、揺れ動く現実を切り取ったスナップショットの記録。都市を離れてストリートをあるき、カフェやガスステーションで足をとめ、レストランや雑貨店、文化施設に立ち寄る。そうやって幾人もの人びとと言葉を交わした。2020年のパンデミック以降、渡航することも難しい状況の中、フィールドのなかで生成した言葉と写真による「同時代スケッチ」を味わってほしい。
 
映像作家・フォークロア研究者で最新刊『『光学のエスノグラフィ フィールドワーク/映画批評』(森話社)を上梓した金子遊さんを迎え、本書の著者である中村寛さんが移動を連ねながら綴った「紀行文学」の文体の新たな境地について縦横に語っていただきます。

  • 出演 _ 中村寛 金子遊
  • 時間 _ 15:00~17:00 (14:30オンライン開場)
  • 場所 _ リアルタイム配信
  • 入場料 _ 

    ■配信参加:1,650円
    ■書籍つき配信参加:1,650円+『アメリカの<周縁>をあるく』2,970円
    (いずれも税込)※イベント後の発送です


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【出演者プロフィール】
 中村寛(なかむら・ゆたか)
多摩美術大学教授、人間学工房代表。専門は文化人類学。「周縁」における暴力、社会的痛苦、差別と同化のメカニズム、反暴力/脱暴力の試みや芸術・文化運動、ソーシャル・デザインなどのテーマに取り組む一方、《人間学工房》を通じた文化運動をおこなっている。著書に『残響のハーレム――ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国、2015年)。編著に『芸術の授業――BEHIND CREATIVITY』(弘文堂、2016年)。訳書に『アップタウン・キッズ――ニューヨーク・ハーレムの公営団地とストリート文化』(テリー・ウィリアムズ&ウィリアム・コーンブルム著、大月書店、2010年)。

8/11『光学のエスノグラフィ』イベント

8/11(水祝)14時〜、拙著『光学のエスノグラフィ』の刊行記念トークイベントが、青山ブックセンター本店であります。
文化人類学者の奥野克巳さんを迎えて、インゴルドの存在論的人類学や、ボルネオやラオスの森の民、ジャワ島の憑依芸能について、映像を交えながらお話します。
コロナの状況はありますが、感染対策を徹底して対面イベントでやります

 

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7/31に九州産業大学でトーク

7月30日(金)~8月1日(日)に、実験映画作家伊藤高志さんが構成・演出したマルチプロジェクション舞台作品「三人の女」が、九州産業大学で上映されます。
「あいちトリエンナーレ」以来の上映で、九州では初上映とのこと。

7月31日(土)に福岡へ行って、伊藤さんとトークします。
詳細 https://60th.kyusan-u.ac.jp/news/1087

 

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7月30日(金)~8月1日(日)、芸術学部芸術表現学科伊藤高志教授が構成・演出したマルチプロジェクション舞台作品「三人の女」を上映します。

2016年の京都府での初演後、愛知県に続き、九州初上映となるこの作品は、4面スクリーンを使用した、映画制作を学ぶ女子学生たちが繰り広げる全編せりふなしのサスペンスフルなドラマです。スピーカーを多面的に配置するマルチトラックサウンドによる臨場感のある音響が、全編に流れる不穏な空気を増幅させるとともに、映画・アート・演劇の枠を越えた本作品の魅力を際立たせています。

7月31日(土)には、映像作家で多摩美術大学准教授の金子遊氏を招き、トークイベント「『三人の女』アフタートーク」も実施します。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全10回の上映を各回定員30名の予約制で行います。

劇場内に生まれる空間の広がりを、ぜひお楽しみください!

 

※ポスターはコチラ

 

 

伊藤高志 マルチプロジェクション舞台作品「三人の女」>
 日 時:2021年7月30日(金)~8月1日(日)
7月30日(金) 14時30分~/16時30分~/18時30分~
7月31日(土) 13時00分~/14時30分~/16時00分~(「アフタートーク」有)/18時30分~
8月 1日(日)  14時30分~/16時30分~/18時30分~
場 所:「大楠アリーナ2020」1階 卓球室
参加費:無料
お申し込み方法:お申し込みフォームからお申し込みください(※先着順)
お問い合わせ先:芸術学部写真・映像メディア学科 大日方 欣一教授研究室  TEL 092-673-5807

映画『インペリアル』など3本配信

2021年6月からスタートした、日本映画専門の配信サイト「鳴滝 NARUTAKI」。
溝口健二吉田喜重特集、渋谷実特集、前田陽一特集など、渋いライナップが話題を呼んでいる。

同サイトのインディペンデント映画コーナーで、「抵抗する映画」として、劇場公開した3本の監督作の配信がスタートしました。
特に2016年に公開した『インペリアル 戦争のつくり方』は、初ソフト化で、今のところここでしか見れないので、どうぞお見逃しなく。

『インペリアル 戦争のつくり方』
https://narutakionline.com/work/kaneko_01.html


ベオグラード1999』
https://narutakionline.com/work/kaneko_02.html


『ムネオイズム ~愛と狂騒の13日間~』

https://narutakionline.com/work/kaneko_03.html

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連載エッセイ 第10回

出版社のサイトに連載しているエッセイ「マクロネシア紀行」。
第10回「ボントック族の農耕儀礼」が掲載されました。

今回はフィリピンのルソン島のバギオから、さらに山奥へ入って、棚田のあるインゴロット(山岳少数民族)の祭儀を見たお話です。

こちらから全文読むことができます。
http://www.webarts.co.jp/menu/column/column_02-10.htm

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ツァイ・ミンリャンのVR映画評

シアターコモンズのサイトに、ツァイ・ミンリャンVR映画についてレビューを書きました。
VR映画は初めての体験でしたが、未来の映像の可能性を感じさせるのに十分な傑作。また、映画の起源についての本質的な考察もうながされました。

シネマの起源を映すVR映画──ツァイ・ミンリャン『蘭若寺の住人』 評

https://note.com/tct20_archives/n/n2e87496cba4d

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新著『光学のエスノグラフィ』刊

単著『光学のエスノグラフィ フィールドワーク/映画批評』(森話社)が刊行されました。
ここ数年に書いた文章を集めたものですが、映画とフィールドワークを一緒くたになった、ちょっと類をみない本になっていると思います。
カバー写真は、ジャワ島の憑依儀礼のジャティランです。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784864051606

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<紹介>
撮ること、観ること、考えること──。
これらの営みの総体として、映画は形成されている。
ロバート・フラハティからジャン・ルーシュへと連なる映像人類学をはじめ、アピチャッポン・ウィーラセタクン王兵ツァイ・ミンリャンエドワード・ヤンといったアジアの映画作家まで、人類学的フィールドワークと映画批評を横断し、映像のなかに個を超えた人類の歴史、習俗、営みを見出す。
サントリー学芸賞受賞作『映像の境域』を発展させた批評の新地平。

<目次>

【1 光学的イメージの旅】
   1 民族誌家としてのアーティスト──マヤ・デレンヴードゥー信仰
   2 ツァイ・ミンリャン、時間を描く画家
   3 アピチャッポンと東北の森
   4 亜熱帯のコスモポリタン──エドワード・ヤン
   5 台南とシュルレアリスム──『日曜日の散歩者』

【2 民族誌映画のフィールド】
   6 神話を彫塑する──ロバート・フラハティ
   7 エスノフィクションの方法──ジャン・ルーシュ
   8 久高島のコスモロジー
   9 むきだしの縄文──『海の産屋』と『廻り神楽』

【3 革命と戦争の世紀】
   10 革命の民族誌──ストローブ゠ユイレ論
   11 光の叙事詩 王兵の『鉄西区』と『死霊魂』
   12 リティ・パンと七つの外部記憶
   13 ポスト東欧革命の映像──チェコマケドニアボスニア
   14 ソーシャル・デザインとしての太陽花占拠

『犬は歌わない』インタビュー記事

先日おこなった『犬は歌わない』監督インタビュー。その模様がYahoo!ニュース(リアルサウンド映画部)に掲載されました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/029625fbf5992b244066ae52af30a6654aa3c561

 

動画はこちら

https://www.youtube.com/watch?v=E4sFH5AFSoc

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