シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

ベオグラード1999

johnfante2009-06-01

2010年11月27日より、渋谷アップリンクにて『ベオグラード1999』劇場公開決定!
新右翼一水会」の活動を記録した、初めてのドキュメンタリー映画
代表・木村三浩の知られざるイラクユーゴスラビアでの活動を描く、渾身の右翼・民族主義ドキュメンタリー。


公式サイト http://www.belgrade1999.com/


あらすじ


全共闘ジュニアの監督が、知人を介して新右翼一水会」の木村三浩に接近し、その活動のドキュメントを撮りはじめる。
監督は両親から受けついだ新左翼的な信条と、超大国アメリカへの反発、日本人としてのナショナリズムの間で揺れながら、徐々に街頭抗議を続ける木村の存在に惹かれていく。  
一方、イラクキューバなどの反米国家や、世界の民族主義者と国際的な反米ネットワークをつくろうと目論む木村は、戦前の大陸浪人さながら、空爆直後の戦時統制下のユーゴスラビアへと出発。
その旅に随行した監督が見たものは、右翼と左翼ということ以上に、本質的に二人の間を隔てる「ある秘密」であった…。


解説


民族派右翼・新右翼として、ナショナリストの間だけではなく新左翼やメディアとの交流を続け、行動派として独自の運動を展開する「一水会」代表・木村三浩
1999年、平成天皇が即位10年をむかえ、日本社会が急速に右傾化していた時期から、カメラは書記長時代の木村の活動をドキュメントする。
折りしも9・11の前夜の時期。冷戦構造が崩壊した後、世界各地で民族紛争や宗教対立が激化していた時代背景。
超大国アメリカのスーパーパワーに対抗し、運動を活発にしていた木村は、イラクユーゴスラビアといった反米諸国を直接訪問し、右翼やナショナリストの国際連帯を推し進めていた。


映画『ベオグラード1999』は、木村三浩が「一水会」の代表を目指して、己の権力を高めていくプロセスを描き出す。
その他にも2005年に自殺した見沢知廉や、イラク戦争前のバグダッドの民衆の貴重な姿を映像におさめる。
民族浄化の首謀者として戦犯法廷で係争中の急進党党首シェシェリと、ブルードーザー革命でユーゴスラビア最後の大統領となったコシュトニツァの二人の政治家の対照も効いている。


上映情報



完成披露上映会 「neofest2009春」 Eプログラム 


6/5(金)19:00〜
場所:neoneo坐
都営新宿線小川町駅丸ノ内線淡路町駅」B5出口より徒歩1分、JR「御茶ノ水」駅より5分
地図  http://www.neoneoza.com/information/map.html  
入場料:500円


監督/編集/撮影:金子 遊  録音/スチル撮影:牧野壽永
出演:木村三浩、ヴォイスラヴ・シェシェリ西部邁、ドラガン・ミレンコヴィッチ、ヴォイスラヴ・コシュトニツァ、鈴木邦男康芳夫見沢知廉ほか
製作:ベオグラード1999製作委員会 
協力:一水会、NASYO、セルビア急進党、セルビア民主党ほか
2009年/日本/カラー/76分/DV