シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

『キセキ─gozoCiné』インタビュー

johnfante2009-07-31




少し前になりますが、DVD+BOOK『キセキ─gozoCiné』の発売を記念して、詩人の吉増剛造氏にインタビューしました。
以下はその冒頭部分です。

gozoCiné



詩人の吉増剛造が2006年7月からパナソニックのビデオカメラを手に持ち、個人的な映画の試みを開始した。
いつしかそれはgozoCinéと呼ばれるようになり、今までにブラジル、熊野、アメリカ、奄美群島、東北などを経巡った撮影の旅が19本の短編映画として記録されている。
そして、2009年2月22日、吉増剛造古稀の誕生日を奥付として、それらをまとめた『gozoCiné キセキDVD+BOOK』が発売された。
今回はそのDVD+BOOKを上梓したばかりの吉増剛造に、詳しくその話を聞いてみた。


詩人と映画


――詩人の吉増剛造さんといえば、映画とは切っても切れない存在です。映画評論とも縁が深く、「映画芸術」には小川徹編集長の時代から原稿を寄せて下さっているのですよね。



映画芸術」にこのような形でお話をさせて頂くことになろうとは思いもしませんでした。
映画にまつわる思い出が走馬灯のように起ち上がってきます。
映画芸術」との関係には、私の方から感じ続けたもので、とても濃いものがあります。
まず、小川徹さんの面影と存在感があります。


大変な思想家で論客でもあった小川徹さんに電話口で原稿のお誘いを頂いたり、直接お会いしたりして、小川さんに私なりになついていてね。
映画芸術」を通して吉本隆明さんや三島由紀夫さんの噂もよく聞いていたし、映画について語ることが映画批評という独立したものではなく、その時代の核であるような空気がずっとあった。
ですから、僕はそこに生まれた子じゃないけど、少し遠くにいて浮浪児みたいにたかっていた「映画芸術」という雑誌の継子みたいなところがあったと言えます。



続きは下記の雑誌でお楽しみください。

映画芸術 2009年 05月号 [雑誌]



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