シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

札幌大学上映会の報告

johnfante2009-09-02

8月28日(金)の18時半より、札幌大学の6102教室にて『ベオグラード1999』の上映会が催されました。
26日(水)の北海道新聞の夕刊に告知が掲載されたこともあり、知人・友人・一般の観客が集まりました。
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/eventdata/67910.php
主催者によるチラシ
http://www.exblog.jp/blog_logo.asp?slt=1&imgsrc=200908/23/32/f0142432_208391.jpg
http://blog.livedoor.jp/bluebook/archives/51876562.html#more


上映終了後は石塚純一先生(文化学部教授)のトークや、主催者・製作者を囲んでのディスカッションも行われました。
その模様を、主催の書肆吉成氏がブログで報告してくれていますので、一部抜粋いたします。
詳しい内容は下記をご参照下さい。


http://diary.camenosima.com/?month=200908


終了しました! 金子遊監督映画『ベオグラード1999』上映会


お蔭様で、せんじつ無事に上映会をすることができました。
お越しくださった皆様、誠に有り難うございました。
以下、まとまらないですが、感想です。


特定の政治団体を扱った映画なので、どんな方が来るのか、
どんなふうに観てもらえるのかなどいろいろ心配でしたが、
上映後の皆さんのご感想を伺うと、ほっとしました。
映画に写されている現実をしっかり受け止めて、議論と批判の俎上にあげて下さいました。


「1968年」を検証できる時代になりつつある昨今ですが、
当時学生運動をしていた人からすると、映画の中の政治理論は凡庸。
規模も小さく、運動に物足りなさを感じるそうです。
私のような2001年に大学を卒業した者には、
政治を取り扱った運動をする経験も免疫もなく、ビビッてしまうのですが、
60年代を過ごした人は、恐るべしです。
理論が凡庸だからこそ簡単にその考えの型に嵌りやすいのでは、という指摘もありました。
なるほど今回の選挙も「政権交代」というたった一言の力だけで
人の考えがぴったりそれに嵌り、票が動いたと言えそうです。


私は政治を取り扱った物事を批判的に考えるのには積極的でありたいと思うのですが、
何か一つの立場に与する、ある立場を表明することを避けたい人間です。
何か一つの立場には、必ずそれに反対する立場の人がいて、
自動的に敵対関係ができるからです。
できることなら、対立点はなるべく少なく、穏健に過ごしたいと願う人間です。これは保守の考え方でしょうか。
利害が対立する場合、意見を主張し合うことなく、私は自ら身を引いてでも落とし所を探すタイプです。
そんな怖がりの私ですから、あらかじめ政治に批判的な空気が世の中にあってくれて、
そんななかで金子さんの映画をたくさんの人と観て、
感想を言い合い、いっしょに考え、様々な意見を聞けるのは貴重な体験でした。


続きは下記で
http://diary.camenosima.com/?month=200908