金井勝 インタビュー
- 作者: 金井勝
- 出版社/メーカー: れんが書房新社
- 発売日: 1981/04
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映画芸術DIARYにおいて、映画作家・金井勝氏にインタビューしました。
http://eigageijutsu.com/article/123143661.html
微笑う銀河系
著書の『微笑う銀河系』に収録された「城門の蟹」のシナリオを読んで、これは映画になっていたら途轍もない傑作になっていただろうと思いました。
これは、ずばり金井さんの少年時代である太平洋戦争期の記憶を、イマジネーションの力によって政治的に、そしてシュールレアリスティック押し広げた作品です。
印象的なのは、金井家の川向こうの中津村に住んでいた大川周明の存在で、タイトルはその家の城門のことだと思いましたが、ご本人のお話ではニーチェからの引用とのことです。
「城門の蟹」のシナリオは、作者の分身である勝丸が誕生するところで終わっています。
これは主人公がなかなか産まれないロレンス・スターンの小説『トリストラム・シャンディ』を想起させます。
個人的な印象を言いますと、グロテスクな実存主義、ユーモラスな農民小説のような要素があります。
少年期の農村を山下菊二の絵画のように構築していくシュールさがあり、さらに政治的な要素として城門のなかで独白する大川周明や、2・26を戯画化したと思われる青年将校たちのエピソードが入ってきます。さらに南方熊楠まで登場します。
金井勝の世界
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日本アングラ映画の帝王、または日本のシュルレアリスム映画の伝道者・金井勝(予告篇)