シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

巨大ミミズ ②

johnfante2006-12-26

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デス・ワームを追って


もう一つのケースでは、1940年代に、死んだドラゴンのような生き物が見つかったという。
この怪物はヘビのような形をしていて、モンゴル北部の凍った川で発見されたのである。
春が来て、雪解けになり、すべてが流されてしまう前に、村人はその肉塊を村に運んだという。


探検チームはセヴリー・サム州(Sevree Sum)の知事に招かれており、今後もゴビ砂漠に行って、デス・ワーム(巨大ヘビ、あるいはドラゴン)のハントを続ける予定。
特にモンゴルの7月は非常に暑く、湿気が多いので、デス・ワームを探すのには好条件に思われるからだ。

今回、チームはオアシスの周囲で長い期間を過さなければならなかった。
「今回は不運でした。冬が非常に長くて、きつかったのです。5月だというのに非常に寒くて、とても風が強かったのです。砂嵐と竜巻のせいで、ごく最近の目撃例が起きた地域になかなか近づけませんでした。私たちは次の遠征で、これらの生きもののうちの1匹を探し出してみせるつもりです」
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さまざまな仮説


チェコの動物学者イワン・マッカール(Ivan Mackerle)は、1990年から92年にかけての3年間、現地調査をしてデス・ワーム探しを試みている。
このオルゴイ・コルコイについて次のように語っている。
「この生物についての実態は、長い間社会主義政府によって隠匿されつづけて来たんです。しかし1990年に社会主義体制が崩壊して、はじめて我々はその実態を調査することが出来るようになったわけです。」


マッカール博士はその後現地の人々に聞き込み調査を行い、生物が紛れもなく実在するものであることを確信したという。 
「伝えられてきた噂は本当でした。生物は、実在したんです。私が聞いただけでも、余りにも多くの人が目撃していましたし、事実、それまでに多数の人が殺されていたんです。それは単なるおとぎ話として無視することは出来ない数でした。」
「地元の人々の話では、生物は砂の下を自由に移動し、突然砂の上に飛び出して攻撃するそうです。また一度敵に出会うと、砂から体半分をのぞかせて、口元に何か気泡のようなものを作り始めるそうです。そしてそれが大きくなると、爆発して、猛毒をまき散らすんです。」


しかしまた、博士らと同僚はその存在を確信しながらも、それまで言われていたように生物が環形動物無脊椎動物の類であるという可能性は低いと判断したという。
「(砂漠のような過酷な環境では)彼らの体は水分を保持できません。すぐに乾燥して死ぬでしょう。」
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謎の生物の正体は?


また、その他の仮説としては、オルゴイコルコイは何らかの堅い外皮を持った芋虫である可能性や、蛇、ワニなどのハ虫類である可能性も指摘されている。
また英国の研究者、ジョン・デヴィッド・ヒューム氏はトカゲの一種ではないかという推測を行っている。
一部のトカゲは、頭部と尻尾の形がほとんど見分けられないものや、砂漠の中に隠れるようにして生息しているものもいるからである。
また他にはミミズトカゲの一種であるという推測もされている。
ミミズトカゲは通常毒を持たないが、メキシコドクトカゲ(Mexican beaded lizard)やアメリカドクトカゲ(gila monster)は毒を持っているからである(しかし彼らの毒は決して致死性ではない)。


また別の可能性としてはデスアダーと呼ばれるコブラの一種である可能性も指摘されているが、この生物の外観は伝えられるオルゴイコルコイの姿と確かに類似しており、また毒を噴霧することで知られている。
しかしこの生物が確認されているのはオーストラリアやニューギニアに限られ、ゴビ砂漠のような環境で暮らしていくことは不可能であると言われている。
更に、このオルゴイコルコイは吹き出す毒のみならず、遠隔から電気刺激のようなもので攻撃することも報告されており、博士らはその特性をデンキウナギのようなものではないかと推測しているが、無論、彼らが陸上、まして砂漠で暮らすことは凡そ不可能である。
従って、この点については恐らく恐怖の噂が伝播するうちに尾ひれがついたものであると博士らは結論している。



《参考》
METRO http://www.metro.co.uk/weird/article.html?in_article_id=7707&in_page_id=2

2005 Operation in Mongolia http://www.cfz.org.uk/dwrep.htm