シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

巨大ミミズ ①

johnfante2006-12-20

トレマーズ


映画『トレマーズ


1990年に日本公開された映画に『トレマーズ』というのがあった。
その後、シリーズ化されて4作目までいった。
異常な振動を調べにいった地震学者や付近の住民たちが、地底に生息する謎のモンスターを見つけてしまうというパニック映画である。
案外、こういう単純な映画が、根強い人気を持ったりするものだ。
そして、そんな出来事は現実にもある。


モンゴリアン・デス・ワーム

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2005年春、英国の科学者らによって組織された研究チームによって、モンゴリアン・デス・ワームの本格的捜索が開始された。
モンゴリアン・デス・ワームとは1800年代初頭、ロシア人研究チームによってその存在が確認された、モンゴル北部のゴビ砂漠周辺に生息するという巨大な芋虫型の生物である。
現地ではこれまで数百人がその毒によって殺されたと言われ、目撃者や犠牲者は後を絶たないものの、その存在は謎に包まれたまま今日に至っている。


目撃者によれば、生物の体は丸々と大きく、明るい赤色で、その長さは最大で1.5mにもなると言われている。
またその姿は牛の腸にも似ることから、現地ではオルゴイコルコイ("腸虫"の意)などとも呼ばれて恐れられている。
これまでに伝えられる話では、生物は数メートル先から獲物に対して飛びかかるように襲いかかること、また口から猛毒の蒸気のようなものを発すること、感電に似た衝撃を与えて人を殺すことなどが報告されている。


そして、研究チームの中心となる未知動物学者のリチャード・フリーマン博士は生物の存在を確信しながらも、その毒についてはおそらく寓話に過ぎないとし、恐るべきものではないと話している。
またこの生物はゴビ砂漠の短い雨期の間にのみその姿を現すと言われているため、この時期を選らんで研究チームはゴビ砂漠へと向かった。
博士らは生物が生息するとされる付近に水を流し込んで小さな沼地を作り、生物をあぶり出して捕獲する予定であった。


オルゴイコルコイを探して

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2005年5月にモンゴルにむかった探検隊は4人の英国人から成っていた。
CFZ(Centre for Fortean Zoology)のディレクターで動物学者のリチャード・フリーマン(35) 、クリス・クラーク博士(59)、デイビッド・チャーチル(32)、ジョン・ヘア(30)は1ヵ月をゴビ砂漠で過ごした。
その結果、一匹以上の怪物が追跡不可能な砂の中に潜んでいることを発見した。
「私たちは何十人もの目撃者と面談しました」とリーダーのリチャード・フリーマンは言う。
「オルゴイコルコイに関する目撃情報はほとんど一貫していたといえます。2フィートほどの体長、赤褐色の色、サラミのような形状などです。人間を死に至らしめる毒素を吐くといわれているので、ほとんどの目撃者はひどく怯えている様子でした。目撃者のなかには元警官の人や、モンゴル軍の元指揮官もいました」


砂漠、山、オアシスそれに凍った川などをまわったので、このチームがした旅は1000マイル以上になった。
彼らは、砂嵐と竜巻に引っかかったこともあった。
しかし、彼らが情報を得たのは想定していたデス・ワームについてだけではなかった。
リチャードは証言する。
「私たちは、全長2メートルほどの角のあるヘビについても聞かされたんです。これは科学的には全く知られていない話で、モンゴルに住むことが知られているどんなヘビよりでも大きいものだといえます」
何よりも驚かされたのは、この現代的なドラゴンに関する情報の多いことだ。
ウランバートル出身の信頼できる医師によれば、彼は昨年「中国のドラゴンのようなもの」が、ブルガン(Bulgan)から離れた砂漠町の井戸で、丸くなっているのを見たと証言しているらしい。