シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

小型吸血鬼ジェングロット ①

johnfante2007-03-08

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小型吸血鬼の謎


まずは、2006年8月23日、マレーシアの新聞「マレー・メール」の記事から。
マレーシアやインドネシアで、ジェングロット(Jenglot)と呼ばれている生き物は、はたして本物なのか? 
その答えが、あと1ヶ月くらいで出ようとしている。


サインズ・マレーシア大学(Sains Malaysia)の法医学専門家ザファリナ・ザイヌディン博士は、ジェングロットの調査グループの要請により、DNA検査をすることに同意した。
調査グループのリーダーであるサイド・アブドラ・アルアッタス(Syed Abdullah Al-Attas)は、この生き物が最初に発見されたのは1972年のインドネシアにおいてだったとしている。
ジェングロットは吸血鬼に似た生物で、小さな人間のような形をし、長い頭髪を持っている。


DNA検査へ


ジェングロットは、いくつかの博物館で展示されている。
パメラン・ミステリ(Pameran Misteri)やジン( Jin)、それにハントゥ・ダン・ケランダにある サルタン・アラムシャーなどの博物館である。
「この生き物の所有者の許可を得て、X線写真を撮ってもらいました。あるジェングロットは腕に骨があることがわかりました」
とサイド・アブドラは言う。
「私たちはこれが本物だと実証したいんです。所有者はこれをインドネシアで高いお金を払って買ってきたわけですし」


昨年サラワクで発見された、2000年前の人間の歯を調査したザファリナ(Zafarina)さんは、このジェングロットを精査するために、一ヶ月を要したという。
「まず肉眼で見た感じで、この生き物はつくりもののように見えました。髪の毛が移植されて、肉体の部位に植え込まれたように見えたんです。歯は肉体ほど古いものではありません。私にできることは、髪の毛と骨のサンプルをとって、DNA検査にかけることです。そうすれば、他の生物のデータバンクと照合できるかどうかわかることでしょう。それには1ヵ月近くかかります。その結果、この生物に関する謎に、注目が集まるといいと思っています」

インドネシアで発見


1998年のイギリスの雑誌「Fourtean Times」には、次のような記事が発表された。
それによれば、インドネシアジャカルタ市内にあるセントラ・ブアナ・プラザに、ジェングロットが展示されたのは1997年の9月のことであった。
持ち主であるヘンドラ・ハルタント(Hendra Hartanto)さんは、1972年に東ジャワ地区のウリンギにあるンギリイェップ・ビーチでこれを発見した霊媒師のグループから、入手したものだという。
同じ72年に、いくつかの違う場所でもジェングロットは発見されたらしい。15センチほどの体長のある、灰色のヒゲのついたジェングロットは、3,000歳くらいの年齢だという。


1997年の9月22日、ハルタントさんはジェングロットを検査するために、総合病院へ持っていった。
しかし、医師は「通常の手順で検査を申し込んでください」と言って、それを拒絶した。
病院の副院長であるヘマンシュル博士は言う。
「それが何であるのか、私たちはもちろん興味があります。しかし、私にいえることはそれが生き物ではなく、死骸であるということだけです。」
副院長は、それがたぶん放射線科の方へ送られることになるだろうといった。  
それ以前の報道によれば、ジェングロットは生きていて、人間の生き血を吸うと言われている。


つづく