シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

2014-01-01から1年間の記事一覧

柳田國男 日本縦断の旅

やまかわうみ〈Vol.9(2014年)〉総特集 柳田國男・日本縦断の旅作者: アーツアンドクラフツ出版社/メーカー: アーツアンドクラフツ発売日: 2014/05/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 『柳田國男 日本縦断の旅』にて、東日本篇の編者と解…

映像詩の宇宙 松本俊夫前編

書き忘れていましたが、「現代詩手帖」5月号に連載「映像詩の宇宙」で「松本俊夫の詩的映像論」という論稿を書きました。 雑誌の詳細ページ http://www.shichosha.co.jp/gendaishitecho/item_1147.html 今回は松本俊夫さんの著書『映像の探求』を読みながら…

カルテット!

月刊誌エルダーの連載で『カルテット!人生のオペラハウス』について書きました。 ダンスティン・ホフマンの初監督作品です。俳優としては数十年のキャリアを持つホフマンですが、監督としてはこういう映画が作りたかったのか、と良くわかる映画です。 下記…

「クリテカ2」刊行

映画美学校「批評家養成ギブス」、二期生の修了文集「クリテカ2」が刊行されました。 かわいいサイズなのに、力作評論がそろっています。 ミシェル・ウェルベック、磯崎新、『かぐや姫の物語』、ウィトゲンシュタイン、保坂和志、オウテカ、タブッキなど。 …

宮古毎日新聞に書評

書評が5/8の「宮古毎日新聞」に掲載されました。 池間島の詩人・伊良波盛男さんの最新詩集『超越』について書きました。 宮古島と、このような形でつながることができて嬉しいかぎり。

『解放区』完成試写 トーク

夏に映画『わたしたちに許された特別な時間の終わり』がポレポレ東中野で公開される、太田信吾監督の新作『解放区』の完成披露試写でトークに出演します。 すでに新聞記事において、いろいろと話題になっている作品です。 映画「解放区」について 【あらすじ…

講座「抵抗と日常 アジア・ドキュメンタリーの世界」

NPO法人アジア太平洋資料センター主催「PARC自由学校」の講座で講師をします。 「抵抗と日常—アジア・ドキュメンタリーの世界」というシリーズ講座で、さまざまな講師とともに、インド、香港、パレスチナ、インドネシア、チュニジアなどの映画を見て語り合う…

イメージフォーラム・フェスティバル2014 紹介番組

本日から開催される「イメージフォーラム・フェスティバル2014」のガイド番組に出演しました。 実験映画を研究している関口さんが、主にジャック・スミス特集を盛りあげるため制作したオンライン番組。 確かに今年はどれを見ていいか迷うほど、充実のプログ…

シネマ・キャンプ 映画ライター講座

俳優ワークショップを映画製作の場に変えた、キノトライブの新企画です。 シネマ・キャンプ「映画ライター講座」と「配給・宣伝講座」が6月より開催されます。 当方もライター講座の講師として関わります。 詳細サイト http://goo.gl/xyI1UF ◇ スケジュール…

ペコロスの母に会いに行く

森崎東監督の『ペコロスの母に会いに行く』のレビューを書きました。 月刊誌「エルダー」ですが、下記のサイトでも読めるようになりました。 http://www.jeed.or.jp/elderly/data/elder/book/elder_201404/index.html 予告編 岡野雄一が書いた、長崎ローカル…

灰土警部の事件簿 人喰山

アニメーション作家「にいやなおゆき」による『納涼アニメ電球烏賊祭』(93年・5分)を拝見した。全編を下記で見ることができるが、黒坂圭太の作品群と双頭をなす個人アニメーションの傑作だと思った。 『納涼アニメ電球烏賊祭』全編 主人公の部屋の電球が切…

あなたを抱きしめるまで

スティーブン・フリアーズ監督の映画『あなたを抱きしめるまで』について、書きました。 これは、邦題からは想像もつかないほど、よくできた映画でした。 老母が生き別れた息子を探すのですが、彼が亡くなっていることが判明してしまいます。 そして、二人の…

谷川健一 越境する民俗学の巨人

KAWADE道の手帖『谷川健一 越境する民俗学の巨人』が、刊行されました。 谷川先生の生前、担当編集をつとめられた河出書房のNさん、渾身の追悼の1冊です。 当方は「巫娼たちの渚」というエッセイのほか、「谷川健一主要ブックガイド20」を担当しました。 …

ラヴ・ディアス監督 インタビュー

フィリピン映画界の怪物的な作家といわれる、ラヴ・ディアス監督にインタビューしました。 恵比寿映像祭で、新作『ノルテ(北)歴史の終わり』のために来日しました。 下記のneoneo webにて、読むことができます。 http://webneo.org/archives/14539 『ノル…

ポエジーとしての映画

「現代詩手帖」3月号に、連載「映像詩の宇宙」を書きました。 今月号から1年間は、映像詩の理論的側面を掘り下げます。 今回はピエロ・パオロ・パゾリーニの評論「ポエジーとしての映画」を中心に論じました。 マヤ・デレンやスタン・ブラッケージの映画を…

ビル・カニンガム&ニューヨーク

月刊「エルダー」の連載で、『ビル・カニンガム&ニューヨーク』について書きました。 ニューヨーク・タイムズのコラム欄で活躍する、ファッション写真家のドキュメンタリーです。 下記のサイト上でも読めるようになりました。 http://www.jeed.or.jp/elderl…

奥山順市さんの特集上映

2014年2月23日にアップリンクで行った「奥山順市の未現ゾーン」。 立ち見や会場に入れない人が出るほどの大盛況でした。 その模様の一部が、奥山順市さん自身のビデオ撮影で見れるので、ご紹介します。 アフタートークの冒頭、「未現ゾーンの唄」をダンス付…

奥山順市の未現ゾーン

国内での8ミリフィルム製造・現像中止をうけて、はじめた「フィルムヲ見ル会」のvol.3。 高林陽一さん、飯村隆彦さんに続き、今回は『奥山順市の未現ゾーン』です。 8ミリ映写機を使ったパフォーマンス、代表作の一挙上映、アフタートークを行います。 ア…

『子供の領分|遊山譜』正津勉

詩集『子供の領分|遊山譜』(正津勉著、アーツアンドクラフツ刊) 凡庸な形容であるが、この詩人の「円熟期」の「珠玉」の詩集といいたい。 「登山」ではなく「遊山」というのが肝要であろう。山に遊ぶ詩人の目に映える、鳥貝、鹿、冬尺蛾、猪などクセの強…

『薔薇の葬列』『修羅』トークショー

『逸脱の映像』刊行記念、松本俊夫監督作品上映&トークショーが、キネカ大森で開催。 2/22(土)〜28(金)まで、上映される『薔薇の葬列』『修羅』35ミリフィルム上映の初日です。 テアトルのS氏も「プリントが美しく、DVDやビデオとはディテールがまる…

『ソレイユのこどもたち』評

月刊エルダーの連載枠にて、『ソレイユのこどもたち』の映画評を書きました。 下記のサイト上でも読めるようになりました。 http://www.jeed.or.jp/data/elderly/elder/download/2014-01_23.pdf 『ソレイユのこどもたち』 多摩川の下流で、船上生活をおくる…

連載「映像詩の宇宙」ハリー・スミス論

雑誌「現代詩手帖」1月号に、ハリー・スミスについて書きました。 おなじみの連載「映像詩の宇宙」においてです。 出版社の詳細ページ http://www.shichosha.co.jp/gendaishitecho/item_1089.html ハリー・スミスは画家、映画作家、先住民文化の研究家、フ…

特集上映「アジア映画で<世界>を見る」

共著『アジア映画で<世界>を見る』の特集上映を、夏目深雪さんと企画しました。 アテネフランセ文化センターの主催で、1/26(日)2/2(日)の二日間、渋谷の映画美学校で行います。 詳細ページ http://goo.gl/IevWeO 当方は、2/2(日)のプログラム4「パレ…

映画レビュー『母の身終い』

月刊「エルダー」12月号に、フランス映画『母の身終い』のレビューを書きました。 雑誌刊行後、下記のサイトでも読めるようになりました。 エルダー(PDF) http://goo.gl/xX4kSF フランスでは法的に認められない「安楽死」をスイスの「看取りの家」でしよう…

共著『アジア映画で<世界>を見る』

アジア映画で〈世界〉を見る――越境する映画、グローバルな文化作者: 石坂健治,市山尚三,空族,ショーレ・ゴルパリアン,諏訪敦彦,中沢けい,夏目深雪,野崎歓,野中恵子,萩野亮,福間健二,松岡環,森山直人,四方田犬彦,渡邉大輔,宇田川幸洋,金子遊出版社/メーカー: …

モフセン・マフマルバフ監督インタビュー

新年あけましておめでとう御座います。 年末に来日したイラン映画の巨匠、モフセン・マフマルバフ監督にインタビューしました。 『サイクリスト』『パンの植木鉢』『カンダハール』などの作品で知られる監督が、映画祭に新作『微笑み絶やさず』を携えての来…