シネマの舞台裏2

Yu kaneko(批評家・映像作家)のブログ

2012-01-01から1年間の記事一覧

月刊エルダー 6月号

月刊「エルダー」の連載で、映画『人生に乾杯!』を取り上げました。 下記にて、ネット上でも読めるようになりました(PDFファイル)。 http://www.jeed.or.jp/data/elderly/elder/download/2012_06-20.pdf 年金生活で困った老夫婦が銀行強盗を働き、逃走す…

アジア映画の森

『アジア映画の森 新世紀の映画地図』が刊行されました。 (監修=石坂健治、市山尚三、野崎歓、松岡環、門間貴志 編集=夏目深雪、佐野亨) 360ページの厚みのなかに、東アジアから東南アジア、中央アジアを経て、インドから中東まで。 21世紀に入ってか…

映像詩の宇宙

現代詩手帖 2012年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2012/05/28メディア: 雑誌 クリック: 10回この商品を含むブログ (3件) を見る 「現代詩手帖」で連載している「映像詩の宇宙」というページ。 6月号では、ロバート・フランクの写真集『アメリ…

「三田文学」の評論

三田文學 2012年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2012/04/10メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 現在、発売中の『三田文学』春季号に、長編評論「サハリン半島の年代記」を書きました。 受賞後第1作…

岩上安身さんとのトーク動画

去る4/9に『ムネオイズム2.0』の完成試写会を、アップリンクで行いました。 オープニング・トークにはジャーナリストで、IWJ代表の岩上安身さんにお越し頂きました。 そのトークの一部が公開されています。 『ムネオイズム2.0』は、政治家・鈴木宗男さん…

市⺠デモとプロテストの新世紀

∼市⺠デモとプロテストの新世紀∼ 『ベオグラード1999』『⽥中さんはラジオ体操をしない』上映会 ★左右ごちゃまぜトークLIVE! 出演:鈴木邦男 × 田中哲朗 司会:金子遊 新右翼・⼀⽔会のアクティヴィストたちの街頭デモと、イラクやユーゴの紛争地での活動を…

月刊エルダーの連載

「月刊エルダー」の4月号、連載「シネマの中の高齢者」にて『大鹿村騒動記』について書きました。 サイトで読めるようになりましたので、ご案内します。 http://www.jeed.or.jp/data/elderly/elder/download/2012_04-23.pdf 『大鹿村騒動記』は残念ながら、…

批評≒ドキュメンタリズム

ドキュメンタリーマガジンneoneoのサイトで、連載をはじめました。 題して「批評≒ドキュメンタリズム」。≒は「ほぼ等しい」という意味です。下記のサイトで全文読めます。 http://webneo.org/archives/123 自分の中では、映画芸術DIARYで続けていた「闘うド…

アニメーション創作論

今年度は必要もあって、アニメーション創作論をやろうと心に決めたのだが…。 大友克洋、押井守といった巨人たちからはじめて、いきなり足踏み状態になっててきた。 たとえば、オムニバス作品『ロボット・カーニバル』のオープニング、エンディングを「大友作…

「漱石と近代日本文学」江藤淳講演CD

文芸評論家の江藤淳の講演3本を収録したCDセット「漱石と近代日本文学」を献本頂いた。 これを時間かけて、大事に聴いてきて、思い出したのは個人的なことばかりだった。 http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766419122/ 僕が18歳のときに入学した大学…

月刊エルダー3月号

月刊エルダーの連載「シネマの中の高齢者」、3月号では『いい爺ライダー』について書きました。 ネット上でも読めるようになったので、ぜひご覧ください(PDF)。 http://www.jeed.or.jp/data/elderly/elder/download/2012_03-24.pdf 評論家の寺脇研さんが…

yahoo!ニュースの紹介記事

4/14(土)に吉祥寺で行われるトークイベント「人工知能と百年」に関する紹介記事が、「みんなの経済新聞ネットワーク」と「yahoo!ニュース」で紹介されました。 詳細記事 http://bit.ly/HCOcfg - 吉祥寺の古書店「百年」で人工知能にまつわるトークイベント/…

『ムネオイズム2.0』完成試写のお礼

4月9日(月)に、アップリンク・ファクトリーで行われた『ムネオイズム2.0』完成試写は、満員御礼となりました。 ご来場頂いたみなさま、本当にありがとうございました。 みなさまに出資を頂いた資金は、下記のクラウドファンディングのmotion galleryにて、…

トーキングヘッズ叢書 No.49

キソウ/キテレツ系?エキセントリックな非日常的ワンダーランド (トーキングヘッズ叢書 No.49) (トーキングヘッズ叢書 第 49)作者: アトリエサード出版社/メーカー: 書苑新社発売日: 2012/01/31メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を…

4/9 『ムネオイズム2.0』@アップリンク

史上初!? 衆院選ドキュメンタリー完成! 2012年4月9日、渋谷アップリンク・ファクトリーにて完成試写! 予約・詳細ページ トークゲストに、ジャーナリストの岩上安身氏が決定! 原発事故以降も、ustreamを中心に岩上氏とIWJは、政治権力へのダイレクトな…

月刊エルダー1月号、2月号

「月刊エルダー」2月号は、スペインの内戦を描く『蝶の舌』を取りあげました。 ネット上でも読めるようになりました。 http://bit.ly/xZ3S0U 「月刊エルダー」1月号では、平均年齢80歳のコーラスグループを撮った『ヤング@ハート』を取りあげました。 ネッ…

今年の奈良前衛映画祭

今年の奈良前衛映画祭の「アートシネマフェスタ2012」が、3/18と20に奈良県の明日香村で開催された。 期待していたよりも、ずっとずっとおもしろかった。 「万葉律」という5秒、7秒、5秒、7秒、7秒の定型リズムを持つ「映像短歌」を原将人が提唱した。 そし…

現代詩手帖の連載「映像詩の宇宙」

現代詩手帖 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2012/02/28メディア: 雑誌 クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る いま発売中の「現代詩手帖」3月号から、新連載「映像詩の宇宙」が始まりました。 今回は震災特集のなかで、ポス…

映芸DIARY ベスト10

例年通り、上記の「映画芸術」本誌の「2011年日本映画ベスト&ワースト」に参加しています。 また、下記の「映画芸術DIARY」のWEBサイトにて、ベスト&ワースト10を発表しています。 http://bit.ly/zuM3QM そこでは書けなかったので、『デストロイヴィシ…

『ムネオイズム2.0』 予告篇Ver.1

史上初!? 衆院選ドキュメンタリー完成! 2012年4月9日、渋谷アップリンク・ファクトリーにて完成試写! 詳細チラシ[PDF] <解説> キターーーッ!! ムネッチの衆院選をヲチしよう! 鈴木宗男の実像を衆院選挙を通して追うと、「ニッポン」や「北海道」の何が見…

『軌跡 ―小名浜0811―』東京上映

3月11日(日)は、東日本大震災から1周年の日です。 その日に、ナレーション脚本を担当した震災ドキュメンタリー、「軌跡ー小名浜0811ー」(友利栄太郎監督)が東京で上映されます。 復興を目指して、夏の花火大会を目指す人々を撮ったドキュメントです。 去…

4/1 ブラジリアン・シネマの多面体

『ブラジリアン・シネマの多面体』 今福龍太(人類学者・批評家) −ブラジル映画連続講座− 詳細ページはこちら 第3回 ブラジリアン・ハリウッド ※参考上映『It’s all true』(42) オーソン・ウェルズ監督 フライヤーはこちら (PDFファイル 500KB) オーソン・…

究竟の地のイベント

本日より、ポレポレ東中野にて岩崎鬼剣舞の一年』が公開です。 12:50と18:00の1日2回の上映です。 岩手県北上市に伝わる鬼剣舞を、1年の間ほとんど住み込みで撮影した民族誌ドキュメンタリー。 『 予告篇 上映期間中、黒坂圭太さん、吉増剛造さん、今福龍…

80年代アメリカ映画100

献本を頂いてから、時おり開いてはつまみ読みして、長い間楽しませてもらった映画本。 80年代はまだ少年時代だったので、本気で映画を見始めたのは90年代に入ってからだった。 だから、80年代のアメリカ映画には、何となく「浮かれた時代だったのではないか…

『魂と体、脳』 西川アサキ著

西川アサキの『魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題』を読んだ。日経新聞の書評で、竹内薫氏が「著者を「デカルトの再来」と形容したら褒めすぎだろうか。しかし、それくらい衝撃的だ」と激賞している。また、古谷利裕氏の「偽日記@はてな」でも…

映芸ベスト&ワースト

映画芸術 2012年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 編集プロダクション映芸発売日: 2012/01/30メディア: 雑誌 クリック: 7回この商品を含むブログ (4件) を見る 今年も「映画芸術」誌のベストテン&ワーストに参加しました。 気になる順位は下記です。 ダーク…

恵比寿映像祭、開幕!

恵比寿映像祭の試写で、ジョナス・メカスの新作『スリープレス・ナイツ・ストーリーズ』。 眠れぬ千一夜物語をベースに、メカスがヨーロッパやアメリカで集めた、赤ワインを飲みながらの夜話。 ポール・オースターの「ナショナル・ストーリー・プロジェクト…

『究竟の地』公開と三宅流

ついに、三宅流監督のドキュメンタリー『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』が2/25からポレポレ東中野で公開 される。 東北に残る「鬼剣舞」という独特の伝統舞踊を、身体芸術として撮り上げた渾身の作品だ。 山形国際ドキュメンタリー映画祭2009、恵比寿映像祭で…

2011年の洋画ベスト10

2011年に公開されて見た洋画のベスト10です。 2011年はなんと行っても、50年近く前に制作されたグラウベル・ローシャの映画群を、映画館のスクリーンで観られたことが事件だった。 シネマ・ノーヴォという文脈から切り離されたとき、ローシャが真に宗教、文…

露西亜文学

昨年、井筒俊彦の『露西亜文学』が復刊されことは嬉しかった。 コーランの翻訳や『意識と本質』などの宗教論的な著作がある一方で、このように文学の文章もある。 中公文庫に入っていた『ロシア的人間』も読んだことがあった。 ペテルブルグに都を打ち立てて…